【古今東西ビジネス書ログ】人生という船旅に役立つ本

ビジネス本を読むことが好きなアラフォー子育て中のサラリーマンです。 多くの人達と同じように、日々の問題をビジネス本の中の考え方やノウハウを試行錯誤しながら取り入れることで解決したり乗り越えてきたので、役に立ったものや面白かったものを紹介していきたいと考えています。

だから、僕らはこの働き方を選んだ(著者:馬場正尊、林厚見、吉里裕也)

 東京R不動産という、一風変わった会社での働き方が書かれた本です。サイトを検索しもらえばわかりますが、様々な物件をデータとして羅列するのではなく、感性に訴える形で紹介しています。かなり主観的な面白いですね、、、、。ブログ主は東京R不動産とう会社を全く知らなかったのですが、たまたま手に取り開いたページの言葉に惹かれるものがあったので買って読んでしまいました。

 本書では、そんな個性的な会社における働き方の仕組みやメンバーの人となり、大切する価値観といったことが書かれています。会社やその仕組みを非常に簡単に紹介する以下のような感じでしょうか。

  • 面白かったり素敵な空間を見つけ出し、それを感性が似た人達に紹介して喜んでもらうというビジョンを持つ。
  • そんなビジョンの元に志を同じくした人がグループ(会社)となり、プロジェクト毎にフリーエージェントとして契約して働く。
  • 報酬については、成果に比例する形でフェアに支払われる。

 言葉にすると簡単ですが、そんな絵に描いたようにフェアで自由な理想的な働き方にも、当然のごとく裏側に苦労や課題も存在し、それらを乗り越えていくための戦略的な考え、細部の工夫といったものが語られています。ただ、そういった負の側面を含めてみても、東京R不動産での働き方というものは大変魅力的にみえます。

 好きなことを仕事にしていく働き方を模索する人にはもちろんとてもお薦めなのですが、そうでない人にもお勧めです。というものは、本書のような働き方は、組織にとっての合理的な側面も大きく、今後一般的になってくる間違いないと思うからです。

 最後に、本書に語られる旅のように生きるというのはとても素敵な考え方だと思います。キャリアアップとか出世とか成長だけでなく、キャリアトリップ?、キャリア旅?。キャリアジャーニー?。アップかダウンかではなく旅。引きこもりも左遷も、その他、もろもろの失敗(not犯罪レベル)は全てカバン一つで再出発すればいいだけ。そんな生き方ができる社会は面白く強い気がします。

 

■評価 ※ブログ主にとっての役立ち度
 ・A-


■もっとも参考になった習慣、考え方
 人生の軸はキャリアよりも旅みたいなものだという感覚がある。同じ場所にいる必要はなく、むしろどんどん新しい場所へ動いていけばいい。いつもグレードアップしなくてもいいし、時には贅沢し、時には節約し、好奇心を高めて感動や刺激や出会いを求めながら、何かを見つけていけばいい。


■参考になったポイント(引用)
すべては自分たちのやりたいから始まる
●僕らの仕事は最初からフリーエージェントスタイルで始まった。最初のころは売上はほとんど無かったから、みんなアルバイトしながらやっていた。
●気に入って買ってくれる人がいれば報酬が入るけど、誰にも気に入ってもらえなければ報酬はゼロ。そんな商売の原点のようなルールのシンプルさと結果に対する評価のフェアさは、よりお客様に喜んでもらえるように頑張ろうというモチベーションに直結する。
リスペクトの軸をたくさん持つ組織を目指している
●「おもしろさ」は、自分が好きなことを見つけ、それを好きな人に伝え喜んでもらうこと。とてもシンプルな話だ。
●規模でなく影響力で勝負する
●大事なのは直感である。
●他の人があまり理解できない一歩先の世界を見て、そこで悠々とチャンスをものにするのが一番素敵。
●僕らは好きなことをある程度戦略的にやっている。それが結構、重要なことだと思っている。
●建築家を諦めてもいい建築や町を作っていくことは諦めない。諦めないために諦めることにした。


■面白かったポイント(引用)
ディベロッパー・アーキテクト。
●その空間、空気感、喧騒、演出やデザイン、全てが衝撃的だった。一気に心臓がドキドキした。その夜が僕の人生のベクトルを変えた。こんな空間をつくる仕事に関わりたい。
●僕らは株主の利益のためにやらなければいけないとか、規模の成長のためといったことだけで強い思いもなく始める仕事がうまくいく気がしない。
●ダニエル・ピンク モチベーション3.0
●兼業のススメ →本業にもメリットがある。
●やたら楽しい洗濯屋、楽しいガソリンスタンド。、、、そう考えて発想すれば、まだまだチャンスはあるし、世の中はもっと楽しくなる
世界を見渡しても300年以上続いている会社のほとんどは日本にあるという。創業1000年といった圧倒的に命の長い会社は日本しか現存しない
●A面(いいとも、一般的)とB面(タモリ倶楽部、独自性)の両方持つことで人はバランスが取れるし心も生活も豊かになる。
あまり偉そうなことは言えないけど、人生の軸はキャリアよりも旅みたいなものだという感覚がある。同じ場所にいる必要はなく、むしろどんどん新しい場所へ動いていけばいい。いつもグレードアップしなくてもいいし、時には贅沢し、時には節約し、好奇心を高めて感動や刺激や出会いを求めながら、何かを見つけていけばいい


■カテゴリ

②:仕事効率化・生活充実化

 

■リンク

 

だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル

だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル

 

 

 

 

 

 

■構成
序章 僕らの新しい働き方
第1章 東京R不動産の仕事
第2章 会社員とフリーランスの間
第3章 良いとこどりの組織論
第4章 ビジネスと面白さのマネージメント
第5章 やりたい仕事をして生きる


■基本情報
 著者:馬場正尊、林厚見、吉里裕也
 出版社:ダイヤモンド社
 発行日:2011/12/8